コラム一覧
夫婦間で不倫慰謝料を支払う合意は取り消せる?
1 はじめに 配偶者が不貞行為をした場合,法律上の権利に基づいて,配偶者に対し,慰謝料を請求することができます。 そして,一旦交わした合意(契約)は,強迫された場合などを除き,取り消すことができないのが通常です。 しかし,夫婦間の契約については,民法上特殊な規定があります。それは,民法第754条に規定されている夫婦間の契約の取消権というものです。 この条文は,「夫婦間でした契約は,婚姻中,いつでも,夫婦の一...
不貞行為の「遅延損害金」はいつから発生する?
1 はじめに 慰謝料を支払わない場合,本来の慰謝料の他に遅延損害金が発生します。 遅延損害金については,こちらのコラム【慰謝料の支払いが遅れた場合に発生する「遅延損害金」とは】でも解説しておりますが,今回は遅延損害金がいつから発生するのか(遅延損害金の起算日)について,横浜シティ法律事務所の弁護士が詳しく解説いたします。 2 遅延損害金はどういうときに発生する? (1)示談後...
不倫をした配偶者(有責配偶者)からの離婚請求は認められる?
1 はじめに 配偶者の不貞が発覚した場合に、ご自身から離婚を求める場合のほか、不貞をした配偶者から離婚を求められるケースもよく見られます。このように、不貞をした配偶者から離婚を請求された場合、その請求は認められてしまうのでしょうか。 本コラムでは、不貞をした配偶者からの離婚請求が認められるのかについて解説していきます。 2 そもそも離婚するかどうかは誰が判断する? 離婚をするかどうかは原則として...
不貞慰謝料請求で調停を申し立てられたらどうすればいい?
1 はじめに 不貞慰謝料請求(不倫慰謝料請求)では,示談で話がまとまらない場合,一般的には調停ではなく訴訟(裁判)に進みます。 離婚と違って調停前置主義(訴訟の前に調停をしなければならないという法律のルール)はないですし,通常は示談交渉の段階で話し合いはそれなりに尽くされているからです。 そのため,浮気がバレて慰謝料について話し合っていたら調停を申し立てられたという場合,「どうして裁判ではなく...
不貞相手の住所や連絡先を調べたい!弁護士会照会制度とは?
1 はじめに 不貞慰謝料を請求する際に、相手の名前がわからない、相手がどこに住んでいるのかがわからないなど、慰謝料を請求するために必要な情報がわからないケースは少なくありません。 このような場合に相手の情報を調べるための1つの有力な手段となるのが弁護士会照会という制度です。 本コラムでは、弁護士会照会制度の大まかな内容を説明した上で、具体的にどのような調査が可能なのか、利用できないのはどのような場合かといったこと...